2006年08月05日

FAJ九州8月定例会(06年)

オープニング今月のテーマは、『Fの“導入”ってどうにゅうこと?』です。
目的は、【「ファシリテーションを自分の職場、活動の場で導入するための戦略」を練り上げてファシリテーション導入のための小冊子(仮)を作成する】。
みなさんの感心の高いところではないでしょうか。

ファシリテーターはFAJ九州の誇るスーパー学生コンビ『みねくん&クロちゃん』このフレッシュなコンビを見ながら、「若いなぁ」と感慨に浸っていました。

クロちゃんアイスブレイクさて、みねくんによる本日の目的・スケジュールの説明後、クロちゃんによるアイスブレイク
クロちゃんの掛け声で3つのアイスブレイクが進んでいくのですが、ここ数ヶ月で一番の盛り上がりでした。だって、僕も含めておじさん達がみんなメロメロになっていましたから(笑)
(まるで保育士と園児の掛け合いみたいでした)

最後は、睡眠時間を切り口にしたグループ分け。クロちゃんは見事に5つのグループに分けきりました。
ちなみに僕のグループは、『睡眠不足&睡眠十分』グループ。3,4,5,10時間の4人と副支部長田坂さんを加えた5人のメンバー構成となりました。

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《ワーク1(導入の難しさ)》ワーク1
ファシリテーションの導入の難しさ・ハードルをグループで考えていくものです。
話し合い開始後、付箋紙を使ってそれぞれが難しさを述べていきましたが、《導入対象は何か?》《なぜ導入したいのか?》などステップ化した付箋紙を5枚並べて提示し、メンバーに問いかけてみました。

これは、グループワークで陥る最大の欠点、「積み上げることができたものだけで解答作成」になることを防止するためです。
もし、企業で戦略的に導入を論じるならば、縦軸に導入のステップ、横軸に導入に当たる要素を意識したフレームを作ることから始めるでしょう。

そして、「効果的に導入するには?」をキーフレーズとして、MECEを意識しながら頭から展開していくことになります。
つまり、積み上げるのではなく分解していくのです。(逆の切り口になりますね。)これなら、上記の問題を解決することが出来ます。


「私にとっては難しくないよ」

参加者の一人から新鮮な発言がでました。
これはネガティブな意味ではなく、ファシリテーションを理屈抜きのポジティブなものと捉えての発言でした。今回のワークでは『導入においては困難が生じるものだ』と暗黙の前提・思い込みに全員が陥っていた気がします。

彼女のように単に「研修の中の良いツールとして組み込みたい」「だからその手段を知りたい」と、導入に対する違う観点のニーズがあることを見落としていたのです。新鮮であったと同時に、一つ反省させられました。

もちろん、この意見に対しても最初の『導入対象は何だろうか?』『なぜ導入したいのかなあ?』『どれくらい必要度があるの?』などでイメージを合わた作業は有効であったと思います。

逆にこのイメージ合わせのステップを入れておかないと、フェーズが合ってないままそれぞれの環境で感じる問題点を書き出し、グルーピングして、「はい出来上がり」。
言うならば、これは作業ですね。ワークを進める・してもらう時に気をつけておきたい点を学ぶことが出来ました。


《ワーク2(導入のヒケツ)》ワーク2
ワーク1で得られた困難・障壁を3つ選び、それぞれに対して対応策を考えていくものです。

今回、このワークが一番悩みました。つまり、人間の思考パターンとして『困難に対して解決策までセットにして考える』ことが、時として自然であることに気づいたからです。

これは、僕が企業人であるからかもしれません。企業人はどうも問題点と解決策を表裏一体にして考えてしまうクセがありそうです。

ただ、この場合のポイントは、ワーク1で問題点を洗い出し、ワーク2で「さあ改めて考えよう」となるような区切りを入れることに明確な意味を見出せるかどうかです。
言ってみれば、2ステップをとることで解決が容易になるかどうか。

ワーク1とワーク2を切り離した方が良いほどの大きな問題であるか、逆に一連の思考ステップを安易に切り離してしまうと混乱するような小さな問題ではないか、ワークをやる時のチェックポイントになりそうです。


《ワーク3(トラブルシューティング集の作成)》ワーク3成果物
2つのワークを受けて、導入するにはどうしたらよいか、Q&Aとして画用紙を使ったブックレットにまとめるものです。

僕らのグループでは、実はここでもフェーズ合わせを行いました。視点は「トラブルシューティングって何だ?
メンバーの意識があってないまま進めると、とんでもない結果になりそうだったからです。

そして、どうフェーズを合わせたかと言うと、
「トラブルシュートとは、ビデオデッキの取説の後ろについているQ&Aのようなものだよね」
「ビデオデッキの取説は購入後に読むものだから、ではファシリテーションを導入した後のトラブルへの対処方法で良いね」
「そしてこれを作れば、導入前の勉強になるからお題も満たしているよね」
と言う具合です。

また、この辺をしっかりと詰めていくのには、コンセプトの魔術師田坂さんがメンバーにいたことが大きかったことは言うまでもありません。
結果、5人の意識が揃ったことで、面白いものが出来上がりました。



しかし、今回のように『導入』を目的にし、アウトプットとしての成果物『トラブルシューティング』をテーマとしたワークショップは設計が難しいですね。
つまり『ワークショップをする』こと自体よりも、『導入』というものに大きく引っ張られるからです。
例えば、真に『導入する』ことについて進めていくのならば、成功者のベストプラクティスを徹底的に分解して、導入ツールを組み上げていくやり方が適しているとなるかも知れません。こうなると、プロセス的には逆ですね。

最近、我々のワークには特定のパターンがあり、またそれに沿ってリズム良く進むことに安心感が生まれています。初参加者が多いこともあり楽しく持ち帰ってもらってはいるのですが、テーマによっては進行そのものに新しい視点を入れた方が良いものがある。

テーマと実現手段』について考える良い機会となりました。

みねくん振り返り最後に、彼ら二人がワークの研究のためにビデオを回し、参加者がどう感じたかを四象限で表したフィードバックを求めていたのは、さすがだと思いました。
フレッシュな二人、今後の素晴らしい活躍を楽しみにしています。



来月の定例会は、9月2日。
「アイスブレイク100連発〜最後はどこまで壊せるか???〜」
どんな内容になるか楽しみですね。

ちなみに今後の予定は、以下の通りです。
●10月7日:第2回九州フォーラム
11月4日:熊本(熊本の人、大注目です)
●12月2日:安田さん担当
●1月6日:ネタ出しワークショップ
posted by 会議研D at 23:59 | Comment(11) | TrackBack(1) | ・FAJ九州定例会
この記事へのコメント
こんにちは。定例会ではお疲れさまでした。
また、私のブログへのコメント&TBありがとうございます。

感想読まさせていただきました。
ワークショップの流れが分かりやすくかかれていたので、別グループでもう1回ワークを受けさせてもらったような感じです。ちょっと得した気分!

あと、やっぱ写真があるほうがいいですね。

次回お会いするのを楽しみにしています。
では。
Posted by ふうた at 2006年08月11日 06:54
ゆうちゃんパパ、いつも丁寧な定例会報告ありがとうございます。

今回の定例会の成功は、ひとえに「「私にとっては難しくないよ」という発言が出てきたことにあると思います。ワークシップのよいところは、このように視点が広がることかなあと思います。

そして、この発言は、もし「解決策までセットにして考える」ようにしていたら、出てこなかったかもしれません。

ここから各参加者の視野が広げられ、ファシリテーションを相対的なツールとして見ることができるようになったように思います。導入を必ずしなければならないという気持ちではなく、いいところを導入し、話し合いの質のよいものにしょうという切り口で解決策を考えられたワークは、かなり中味の濃いものになっていたと思います。

報告にもあるように、KJ法を使ったわれわれのお決まりのパターンにMECE思考が加わり、ワークの焦点を定めているのは、まさにファシリテーション。プロセスマネジメントですね。

本当に定例会に参加できないのが残念です。次回も体育祭の練習のため、休みをとることができないようです。みなさんがファシリテーターとして成長されている姿を拝見し、取り残されないようになんとかがんばらなければならないと思っています。

Posted by おうちゃん at 2006年08月11日 09:26
こんにちは。昨日、日本ファシリテーション協会のホームページを見て、九州の活動はどんなことをされているのかと関心を持っていたのですが、偶然にもこちらのブログに行き当たり、生の定例会の様子を拝見できました。ありがとうございました。一度例会を見てみたいのですが、「見学」ってできるんでしょうか。会員にならないとだめなんでしょうか。
Posted by umeboshi殿下 at 2006年08月11日 21:27
>ふうたさん
うれしい言葉ありがとうございます。
写真いついては、僕もあるほうがいいと思います。本当はもっと参加者の《イイ表情》を掲載するといいのでしょうが、撮られるのがいやな人もいますからね。この記事の写真、よかったら使ってください。クロちゃんもいやいや承諾していますから(笑)
これからもよろしくお願いします!

>おうちゃん
あの発言は衝撃的でしたよ。。。そしてまさに僕好みの一言でした(笑)
だって、お題のどこにも「導入=困難」と言う前提は無かったからですね。彼女はごく単純に「導入」という言葉だけを素直に受け入れての発言でした。
そしてこの言葉は確かに「解決までセットにする」と出てこないですね。だって「解決」と言う言葉自体が既に「導入=困難」はまり込んでいます。さっすが、おうちゃん。

グループワークの進め方ではブレストが至極当然にやられていますが、これも危険ですね。「ブレスト=アイディアをとにかく出す」ことですから、本来そのワーク自体の進行が行き詰って打開する必要があることが適用の前提になります。
最近当然のようにブレストから入る変な例を見かけますから、ちゃんとワークの中で問うていこうと思います。

体育祭。いいなぁ。。。楽しそうで。

>umeboshi殿下さん
ご訪問ありがとうございます。そちらのブログでも返事させてもらいましたが、FAJ九州は初心者に優しい会となっています。
何度か定例会に参加するちに納得して会員になった方もたくさんいらっしゃいます。ぜひ、見学くださいね。会員一同お待ちしていますよ。
Posted by ゆうちゃんパパ at 2006年08月12日 00:01
試しに使わせてもらいました。

やっぱり印象変わりますね。

こちらこそよろしくお願いします。
Posted by ふうた at 2006年08月12日 10:12
ゆうちゃんパパさん、早速のお返事ありがとうございます。昨年の第1回九州フォーラム、行きたかったのですが宿がとれず断念したのです。ぜひ見学に伺いたいと思います。よろしくお願いします。
Posted by umeboshi殿下 at 2006年08月12日 11:13
本当にその場にいたかったですね。そこで味わった感情の経緯は、コンフリクトマネジメントの過程そのものだと記憶しています。しかし、これはあくまでも本から受けた印象。実際に経験できたゆうちゃんパパが羨ましい。

ブレストの話。おっしゃるとおりです。KJ法の出発点は、実態を調査するフィールドワークから。仮説を立てて、その仮説に合った事例だけを集めればよいのと違う分野で、どうその特質を見極めていくか、そのためのものだったと思います。だから、ブレストも何を集めるかを気をつけていないととんでもない方向に向かうと思います。

定例会がやっと定例会らしくなった。そう思う時って、ひとつのパターンができあがっている時なんですね。そして、定例会に新しい側面を。そう思うときは、ワンパターンに陥らないように工夫しようとしている時なんですね。定例会自体も質が向上していると思います。すばらしい会ですね。
Posted by おうちゃん at 2006年08月12日 16:55
>ふうたさん
拝見しました。ぐっと雰囲気が変わりましたね。
やっぱり写真は文章の何倍も伝わります。

>umeboshi殿下さん
今年の九州フォーラムもお伝えしますね!是非、参加されてみてください。

>おうちゃん
昨日はお疲れ様でした。楽しい飲み会でしたね。
うわっ、KJ法。今手元に川喜多次二郎さんの「発想法」という本があります。これを会社の研修の課題図書になっています。いやなことを思い出しちゃった。。。。
それとブレスト。おっしゃる通りですね。もうちょっと勉強しよーかな。理解不足のまま安易に使われているケースがあるような気がしてきました。。。
定例会、良い感じなので「やりっぱなし」でなく、レビューするMLかなんかがあったらいいかもしれませんね。
その方が、単に『経験して良かった』よりも何倍も勉強になります。
Posted by ゆうちゃんパパ at 2006年08月20日 06:23
土曜日は、本当に楽しかったですね。

さて、KJ法について。そうなんです。実は、私も川喜田二郎氏の「発想法」が8月5日・6日の研修の課題図書だったのです。もしできれば、「発想法2」も2学期が始まる前に読みたいなあと考えています。

この本を通じて、KJ法が発案された背景とその歴史的意義を理解することができました。そして、世界平和をめざす人類史において、KJ法を勉強している現代人の使命を感じることができる本でした。

おもしろいですから、是非一読を。
Posted by おうちゃん at 2006年08月21日 10:26
ええ、また行きましょう。
KJ法はブログに「KJ法」と書くだけでも著作権に引っかかりそうなピリピリ感がはなれません。
もとは何でしたっけ?「野外科学」だ。。。。
Posted by ゆうちゃんパパ at 2006年08月26日 12:13
そうなんですか?著作権って、目に見えないものなので実感がなく、そのためsensitiveな問題ですよね。うーん、反省しないと。

下のトラックバック(第五水準のファシリテーターへの道)にもコメントを書いてしまいました。記事を読んでいたら、ファシリテーションの出発点を思い出してしまいました。プロセスとコンテンツを分ける発想です。この発想が浸透しないと、ファシリテーションはうまく機能しないではと思います。

ファシリテーターを決めた時、「プロセスは君に任せた。僕はコンテンツに専念する」といった気持ちになり、ワークに取り組んでいるでしょうか?これが参加者のマインドだと思います。

全員ファシリテーターという考えもありますが、ファシリテーターとファシリテーティに分け、後者のプロセスへの寄与を考える発想が自分にはしっくりします。

ひとつの刺激が発想が膨らみますね。これを結束させるのが、ファシリテーターなんでしょうね。
Posted by おうちゃん at 2006年08月28日 10:19
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【ワークショップ受講報告】Fの“導入”ってどうにゅうこと?(FAJ九州定例会)
Excerpt: #勢いづいたついでにもう1件(^^;
Weblog: 第五水準のファシリテーターへの道
Tracked: 2006-08-11 06:50
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